toggle
2020-02-26

④大判カメラ用のフィルムホルダーはこんなものです

大判カメラ4×5(シノゴ)で使用するフィルムは前回に書きましたが、4×5インチ(10cm×12.5cm)のシートフィルムを使用します。シートフィルムとは、35mmフィルムのような1本で繋がったタイプではなく1枚(1カット)ずつ使用するタイプのフィルムです。

アマゾンで調べてみるとKodakのカラーネガシートフィルム10枚入りで定価1万円ぐらい。フィルム1枚1,000円で1カット撮影するわけで、大変緊張感のある撮影になりますね。フィルム現像代やプリント代を含めると、、、さらに厳しい数字になります。

私が助手の時はまだフィルム撮影が多く、このシートフィルムを惜しげも無く!バンバン使用していました。

まず、助手になったらフィルムの入れ方を徹底的にたたき込まれます。暗室の中でこのホルダーに4×5インチ(10cm×12.5cm)のシートフィルムを入れる訓練を行うのです。シートフィルムはパトローネの様な遮光壁が無く丸裸なので真っ暗な暗室ではないと露光してしまいます。

引き蓋が2枚有るのが見えます。一つのホルダーに裏表2枚のシートフィルムを入れることが出来るのです。

引き蓋を引くとこんな感じ。真っ暗な暗室でここにシートフィルムを入れるわけです。

引き蓋を引くとホルダーのお尻部分が開閉出来る様になり、ここの溝からシートフィルムを滑り込ませます。入れたらお尻の蓋を閉めて、再び引き蓋を戻します。

この作業を暗室の中で行います。指の感触でフィルムの裏表やホルダーの溝の場所など確認しながら。初めの頃はフィルムを落としたり、ホルダーの溝を間違えたりと暗室で焦る場面も多かったです。

助手の頃は、こんなにたくさんのホルダーに延々とフィルムを入れる事も。。暗室で眠りそうになる事もしばしばです。慣れてしまえば真っ暗の暗室でまるで機械の様にすんなり行動出来る様になります。

ただこのフィルムの注意点は引き蓋が抜けやすく、取り扱いは注意です。持ち上げる際に撮影後のホルダーの引き蓋をうっかり引いて露光させてしまう失敗も時に起きるものなのです。

関連記事