前回のブログで少し触れていますが、『管楽器』の撮影は私の師匠の代名詞のようなものでした。
もともとプロの中でも光り物の撮影は難易度が高く高度な技術を要しますが、楽器のような湾曲した面が多い商品では全ての場所が写り込むため、さらに難易度が高いのです。
web拝借
例えばこのサックス、音の出るベル部分から下部はかなりの写り込み面積です。
曲面の写り込みは範囲がかなり広く、真ん中部分のシャドウ(黒部分)→ハイライト→シャドウとそれぞれの光の帯の太さが肝になってきます。
1本の管楽器を撮るのにタングステンライトを15灯程度を使用していました。それくらいこの写り込み部分を美しく表現するには必要なのです。
さて、写り込みも綺麗に整い露出を測ります。
そして、入射光式の露出計の出た目で撮影。
ハイライトがとんだシャビっとした写真になってしまいました。
これは管楽器の反射率が高いために起こる露出オーバーです。ここから反射光式の露出計で露出補正を行う必要があるのですね。
アシスタントは入射光式、反射光式の両方を使いシャドウ、ハイライト、シャドウをそれぞれバランスを見て適正な露出を出していくのです。
終わり