さて、前回のブログでフィルムホルダーにシートフィルムを入れました。
今回は実際に、大判カメラで撮影する手順を紹介したいと思います。カメラ操作に関する細かい手順は省きます。では、早速いきましょう。
被写体はサイコロに乗った黄色いコーンとします。三脚に乗せたカメラをコーンに向けて立てます。水平垂直をカメラの水準器で合わせる事も忘れずに。
今回は120mmのレンズを装着しています。絞り羽根をフォーカスレバーで開けます。
これで光が入る様になりました。次にファインダーを確認してみます。
ファインダーに黄色いコーンが写っているので、被写体を好みの場所に配置します。
ファインダーにルーペをあて、ギアでフォーカスを合わせます。ピントが必要な場所を隅々までチェックしています。
次に被写体の露出をとり、絞りとシャッタースピードをだします。
露出を測ったらレンズのフォーカスレバーで絞りバネを閉じます。
レンズのメモリで露出、シャッタースピードを合わせ、セットレバーでシャッターチャージ。これでレンズ側の準備完了です。
絞り羽根を閉じたのでファインダーは真っ暗になりました。
次に、シートフィルムを入れたフィルムホルダーを準備します。
ピントグラスの端を引きます。
ホルダーを差し込みます。
ホルダーをセット完了です。これで撮影の環境が整いました。
ここからが撮影する最終行程です。
レンズ側の引き蓋を抜きます。間違ってファインダー側の引き蓋を引くとシートフィルム1枚パーになるので注意。
被写体の最終チェックを済ませ、シャッターをきり露光させます。ここはいつも緊張の瞬間です。長時間露光の時は時計が必要ですね。
露光が済んだら引を蓋をホルダーに戻します。ゆっくりと慎重に。。
ホルダーを抜き出します。
2面あるので、裏返してもう1カット撮影が行えます。撮影後は引き蓋をひっくり返し、黒い印を表にし『撮影済み』とします。
これで撮影は終了です。
この後フィルムホルダーを暗室に持っていき、ホルダーからフィルムを抜き取り、遮光したケースに入れて現像所へ持ち込みます。さて、仕上がりはいかに。
コマーシャル写真の現場ではポジフィルムを使用することが多く、ネガと違って露出がシビアです。1カットの写真にフィルム3枚ほどを使い、露出の幅をとって撮影しその中からイメージに合った1枚を選ぶのです。