仕事としての撮影に関してはデジタルカメラで撮影する事がほとんどですが、フィルムカメラに慣れ親しんだ身としてはその捨てがたい魅力に帰りたい衝動に駆られる時があります。
私に住宅の撮影を依頼して頂いたお客様との雑談の中、持っているカメラや使用しているフィルムの話題になりました。ライカやローライフレックス、イルフォードのモノクロフィルムに暗室でのモノクロプリントの事など、趣味にしては相当レベルの高い内容のお話に写真愛を感じたのです。
翌週の撮影現場へデジタルカメラの他にライカのM5を仕込んで行ったのは必然でしょう。
レンズはズミクロン35mmに、フィルムは冷蔵庫にあったコダックのT-Max(モノクロフィルム)。構図で前景と遠景にピン位置をズラしながら36枚撮影。
ライカの懐の広さか、写真が情緒的なトーンを含んで仕上がるから不思議なもの。
その粘りのある粒状感と色を排した陰影のシンプルな表情は、35mmモノクロフィルムならではなのです。
岐阜の新しい住宅ブランド