toggle
2022-07-20

実際にプリントしてみる

モノクロプリントの暗室作業を行うセッティングができたので、実際にプリントしてみることにします。

写真左から【引き伸ばし機】とプリントに必要となる【現像液】【停止液】【定着液】を順番に配置。定着液の後は仕上げの水洗となります。

プリントしたいネガを挟んでネガキャリアを差し込みます。

イーゼルに印画紙を乗せてプリントサイズを合わせます。

この時点では赤いフィルターを通しているので印画紙が露光することはありません。この赤い光は印画紙へ感光する波長領域から外れているので安全光(セーフライト)と言われています。

引き伸ばし機のタイマーをセット。3つのダイヤル上から【10秒単位】【1秒単位】【0.1秒単位】の順番。

引き伸ばし作業で適正な露光時間を導き出すためには、露光時間を正確にコントロールするのが大切になります。

セーフライとを外しタイマーをセットして露光。イーゼルから印画紙を外してまずは現像液へ浸します。

バットに入れた印画紙をトングを使って3分ほど揺らします。

ゆっくり揺らしていると印画紙の表面に写真が徐々に浮き上がってきました。この瞬間がドキドキします。これがモノクロプリントの醍醐味なのです。

3分で引き上げて隣の停止液へ浸します。ここは30秒ほど。

次は定着液へ1分。

そして水洗へ。写真は横浜の中華街で撮影した写真。

水洗後は水を切って乾燥。これで終了です。ちょっと全体的にコントラストが強く出たようです。

近くで見てみるとモノクロフィルムの淡い粒子感にうっとりしてしまいます。

路上で肉まんを販売する露天の風景を撮影した写真ですが、20年以上前の写真でありながら不思議とその時間を感じさせないものです。35mmの小さいフレームの中に自分が見てきた風景が未だ呼吸しいている事に少なからず驚きと感動をおぼえるのです。

露光時間にはまだ少し調整の余地はありそうですが、他のネガでも試してみます。

 

終わり

関連記事